JASIS 2014とは
アジア最大規模!分析機器・科学機器の国際展示会
研究・分析・試験に関わる総合展「JASIS」が、2014年9月3日~5日の3日間、千葉県の幕張メッセで行われました。フロアは30,500㎡とアジア最大規模。国際展示場の4~8ホールに、入場者は22,853名、全466社の出展ブースが並び「分析・科学機器」の最先端技術・製品を見ることが出来ます。
本展示会は「分析展/科学機器展」とそれぞれ称していましたが、2012年より「JASIS」と改め、これが3回目。キャッチフレーズは昨年同様、「未来発見。Discover the Future.」。分析機器・科学機器の展示会として「イノベーションを生み、将来のビジネス発展につながる場とする」ことを目指し、ブース展示だけでなく、新技術説明会やカンファレンスも同時に行われています。


JASIS2014の特別企画

JASIS2014では、先端診断イノベーションゾーンがあります。先端診断とは「分析技術と様々な科学技術の融合によって生まれる、新たな臨床診断やヘルスケアマネージメントを確立するための研究領域」です。ゾーン内では、テーマに相応しい展示物や、パネルディスカッションが行われ、異業種コミュニケーションの機会が多く盛り込まれた場となっています。
また、分析機器、科学機器遺産展示スペースもあり、これまでの業界における歴史的な変化を見ることが出来る、貴重な場でもあります。
来場者への配慮が行き届いたスペース作り

広い会場で歩き疲れた方や、仕事上インターネット、無線LANの利用が必要な方のために、会場内には、休憩エリアやインターネットスペースが確保されています。その他、フリードリンクや、お弁当の販売なども行われており、時間や疲れを気にせずゆっくりと展示場を見ることができます。
出展者インタビュー
入念な市場調査に基づきコストを抑えた、高速液体クロマトグラフ– 株式会社 日立ハイテクサイエンス 様 –


SIIナノテクノロジーが日立ハイテクノロジーの子会社として合併。2013年に「日立ハイテクサイエンス」として営業が始まりました。日立ハイテクノロジーを始め、日立グループ複数社合同での出展。大規模なブース内に多数の製品を展示されていますが、今回のイチオシは、通路沿いで注目を集めていた「高速液体クロマトグラフ(HPLC)」です。
従来製品に比べ売価を大幅に抑え(およそ3分の1程度!?)、さらにランニングコストも抑えた自信作。入念なマーケティング調査によりオーバークオリティを見直し、本来必要な機能にのみ特化させることで実現した低コスト製品とのこと。
日立ハイテクサイエンスとして営業開始以後、2回目の出展。「昨年よりも20%程度多くのお客様に見て頂けていて、非常に満足しています」とのことで、手応えを十分に感じているようです。
ガラス器具ならお任せ!1個からのカスタムオーダーにも対応– 有限会社 桐山製作所 様 –


昭和23年の創業以来、あらゆる業種に対応するガラス器具を作り続けてきた桐山製作所。本展示会でも職人によるガラス製品の制作パフォーマンスが行われ、たくさんの来場者の目を惹きつけていました。
本日のイチオシは、ガス吸収瓶。有害なガスを洗浄し大気に還元する本製品は、構造上、従来のような目詰まりがなく、メンテナンスのしやすいもの。多種多様な製品が求められるため、クライアントの希望に沿って作り上げるカスタムオーダー製品がほとんど。1個から受注可能だそうです。
本展示会へは毎年出展しているとのことで、「自信のある商品と、製造実演を通して、多くのお客様に知ってもらえています」と実感を語ってくれました。
誰でも・ムラなく・簡単にできる自動油圧式埋込機– ITWジャパン株式会社 ビューラービジネスユニット 様 –


1936年に米国で創設されて以来、材料分析や試験装置において世界をリードしてきたビューラーは、2014年にITWジャパンに加わり、日本法人として初のJASIS出展となりました。
おすすめしてくれたのは自動油圧式埋込機「シンプリメットXPS1」。従来の「ムラになりやすい」「熱浸透に時間がかかる」「取り扱いには力が必要」という課題を克服し、誰でも・ムラなく・簡単に使えるというオンリーワンの技術をアピールしてくれました。
「エンドユーザー様に喜んでいただける製品であることを、多くの方に知ってもらいたい」と担当者の意気込みもバッチリ。その成果もあり、常にブースに人が集まっているのが印象的でした。
環境にやさしい機器だからこそ、研究も進めることが出来る– 日本ウォーターズ株式会社 様 –


HPLC、UPLCにおいてパイオニアであり、世界でのもっとも多くの稼働率を誇る日本ウォーターズ。通路を挟んで設置した美しく存在感のあるブースには、誕生以来10年を経て取り揃えたラインナップが。様々なお客様のニーズに見合ったUPLCが並んでいます。
今回の目玉は、新薬開発などに適した超高速分離液体クロマトグラフィー。再現が高く正確な分離を可能にした最新設計で、ラボの成果向上に大きく貢献しています。また従来製品と比較し、環境にも優しくなっているそうです。
「機器としての精度はもちろん、環境への配慮もされているからこそ、積極的な研究が進められる」ということで、本機器は当展示会でも高い反響を呼んでいるようです。
PCレスラボを可能にする高速液体クロマトグラフ「i-Series」– 株式会社 島津製作所 様 –


1875年の設立以来「科学技術で社会に貢献する」ことを社是として、事業展開をしてきた島津製作所。医療、食品、エネルギーなど様々な事業に関わる高性能科学機器を開発し続け、巨大な展示ブースに大勢のスタッフを配置しての出展。
多数の新製品を出展する中、オススメは高速液体クロマトグラフ「i-Series」。PC1台に対し複数のクロマトグラフを接続でき、遠隔モニタリングも可能。更に注入サイクル時間を改善し、分析時間の短縮も実現した最先端の製品です。
担当者の方からは「JASIS出展で多くのお客様からお問い合わせをいただいている」と、当展示会の手応えを語っていただきした。