<展示会レポート>スポーツと健康産業をテーマにした日本最大規模の祭典 SPORTEC 2014 期間:2014年12月4日(木)~12月6日(土)

スポーツ・フィットネス・健康増進の総合展示会

スポーツ・健康関係者が日本で最も多く集まる専門展

2014年12月4日(木)から6日(土)の3日間にわたり東京ビッグサイトで行われたスポーツ・フィットネス業界において国内最大級の規模を誇る専門展示会SPORTEC。2011年から始まった本展の来場者層はスポーツ・健康産業に関わる業界関係者をはじめ、アスリート、関連施設経営者、スポーツメーカー、自治体関係者など。2014年度の今回は3日間合計で33,489名の来場者数を記録。会場では約350社に及ぶ出展企業の新製品、サービスの展示が行われるほか、一般来場者向けに実際に体感出来るエクササイズやインストラクター、トレーナー向けの講習会といった様々な切り口で業界の今を知る事ができます。

また、SPORTECでは同時に「ホームヘルス&フィットネスEXPO」と「ヘルス&スポーツフードEXPO」の二つの展示会も併催されます。前者は機能回復、マッサージ、リラクゼーション、ホームフィットネス、快眠などの日々の生活の中における健康づくりやフィットネスに関連した製品・情報の発信の場。後者は健全な発育と機能維持、老後を見据えた食品、飲料、素材、サプリメント、サービスの専門展・カンファレンスです。また、スポーツイベント・運動会の健全な発展や運営を目的に新たなスポーツイベントの創出の第一歩を築ける日本初のパビリオン「スポーツイベントパビリオン」も併催。これらの併催イベントも含めスポーツ・フィットネス業界の魅力をあます事なく伝える展示会、それがSPORTECです。

SPORTECの会場SPORTECの様子

SPORTEC基調講演「オリンピックレガシー」

SPORTEC基調講演「オリンピックレガシー」

2020年に東京オリンピックが開催される事が決定してからあらゆる産業がそれに向け活性化してきている中で、スポーツ・健康産業も急速に拡大の動きをみせています。本展でも、厚労省・経済省らによる健康施策に関連する講演、ピラティスについて掘り下げるワークショップなどの催しがある中、特に注目すべきは東京オリンピックについて言及した「オリンピックレガシー」。

オリンピックを意識したアスリートへの助成向上、インフラ整備、雇用創出、環境配慮、コミュニティの強化について、ミズノ株式会社会長である水野 正人氏、早稲田大学スポーツ科学学術院教授の間野 義之氏がそれぞれ語りました。

出展社インタビュー

空気中の酸素を100%体内から吸収可能な酸素水– メディサイエンス・エスポア株式会社 –

酸素水WOX(ウォックス)
空手家の尾形 菜々氏

「新医療情報の提供、健康増進製品及び生活環境改善製品の開発とサービスシステムの構築」を信条とする同社が今回出展するのは3年程前から販売している酸素水WOX(ウォックス)。最大の効果はその酸素吸収性能にあり、通常人間が空気中から取り込める酸素は20%程度ですがWOXを飲む事によって体内から100%酸素を吸収する事ができます。また、他の多くの酸素水は酸素を圧力をかける事により封じ込めています。その為、どうしてもフタを開けた瞬間すぐに酸素が逃げてしまいがちですがWOXの場合、水の中に酸素が溶けこんでいる為、開栓した状態でも30日近く酸素を保っていられます。

「飲み始めてから試合後半でもスタミナが切れなくなりました。」若くして東日本実業団選手権準優勝、全日本実業団選手権第3位などの功績をあげている空手家の尾形 菜々氏もWOXに魅せられたアスリートの一人です。

スラックライントップメーカー”GIBBON”の国内唯一の正規代理店– アルゴアクティブ株式会社 –

スラックライン
ライダーAccaこと中村 朱里さん

スラックラインをご存知でしょうか。これはベルト状のラインの上で競技を行うスポーツで、2000年代後半にヨーロッパで火がついてから近年日本でもじわじわと人気が高まってきています。アルゴアクティブ社はこの競技を行う為の器具製造の第一人者であるGIBBON社製品を取り扱う日本国内唯一の代理店です。SPORTECではGIBBON社の代表製品の一つでもあるスラックラックという地面に置いてベルトを張るタイプの器具を設置し、ギボンライダーが実際にデモンストレーションを行っていました。今回インタビューに答えてくれたライダーAccaこと中村 朱里さんは、なんと若干17歳で日本代表入り。

「2年前ぐらいにネットでスラックラインを知って色々なコミュニティに入って練習しました。」わずか2年で日本代表に選出された中村氏はその成長速度も並大抵ではありません。10代の若い人も世界市場に進出していけるスラックラインは今後日本で注目されていくスポーツでしょう。

進化を遂げた次世代のインドアサイクル– ジョンソンヘルステックジャパン株式会社 –

インドアサイクル IC7
ジョンソンヘルステックジャパンの担当者

ルームランナーと同様にスポーツジムで当たり前に見かけるようになったインドアサイクル。その次世代型を提示するジョンソンヘルステックジャパン社は、1975年に台湾で設立されたフィットネスマシンメーカーでグループとしての売上は世界3位、アジアでは1位を誇ります。日本法人は2004年に設立され、SPORTECには今回で5度目の出展。これまでランニングマシンやウェイトマシンを生み出してきた同社が新たに開発した「IC7」というインドアサイクルを展示していました。磁石の力で1から100までの細かい数字でペダルの重さを変更可能。また心拍数を5色のカラーで表示するディスプレイを搭載し、従来の製品より運動量が視覚でより把握しやすくなっています。

「今、日本で健康産業がとても成長しているので弊社も合わせて成長したい。」そう担当者は語ります。各所導入は2015年3月頃を予定し、普段通っているジムでIC7を見かけるようになるのもあと僅かでしょう。

現代の子供に運動する喜びを与えたい– 株式会社八神製作所 –

子供向けのトレーニング器具
八神製作所の担当者

病院や介護・福祉関係の医療施設向けに医療器具を販売しているのが八神製作所社です。近年、社内で「生活習慣病や成人病を対策するには医療だけでは限界であり日常の運動が大切。」と結論がでて新たに健康開発課が生まれました。今回出展している製品もその課で健康器具を作り始めたのがきっかけです。”子供からお年寄りまで全世代で運動して幸せになる”をコンセプトに製品づくりをしてきた同社は子供向けのトレーニング器具を提案。一般的にトレーニング器具というと鍛える、筋肉をつけるといった意味合いが強いですが同社製品は、子供が外で遊びながら運動するイメージで作られています。

「今までは日本では子供向けの器具がなかったのでその魁としてサポートしていきたい。」担当者はそう語る。フィットネスクラブや子供向けの病院施設への導入と順調に普及が始まっているようです。

筋肉強化から治癒までパワープレートの可能性を追求– 株式会社プロティア・ジャパン –

パワープレート
プロティア・ジャパンの担当者

元ドクターである創業者が立ち上げたプロティア・ジャパン社は元々化粧品の輸入販売を行っていました。その中健康を維持する為に欠かせない美容・運動・食事の、運動にフォーカスするようになり試行錯誤の末、開発されたのが今回の展示品のパワープレートです。宇宙飛行士が宇宙空間でトレーニングする為に生まれたこの製品は、今では多くのアスリートから支持されています。パワープレートはいわゆる振動器具ですが他の製品と違うのは前後・左右・上下の3次元に振動する点。1秒間に50回近くの振動により、15分程度乗るだけでジム1時間分の運動と同じ効果を得られます。また、生まれつき歩けなかった人がパワープレートに定期的に乗る事により歩行に成功した事例もあるほど。

「パワープレートを体験して良いと思ってくれる人がいればそれで良いです。」既に導入店舗が着々と増えているパワープレートの売上は勝手についてくる、今は多くの人にただ知ってもらいたい、担当者はそう自信を持って話してくれました。