ボードカルチャーを中心にそれにまつわるライフスタイルを提案
国内唯一のサーフ、スケート、スノーボードにフォーカスした展示会
2004年の2月からスタートし、今回で23回目の開催となるインタースタイル(INTER STYLE)。サーフボード、スケートボード、スノーボードといったボードカルチャーをメインに関連するアウトドア、自転車、ファッションまでカバーした国内唯一の展示会です。2015年度最初となる今回、動員数は3日で18,886人を記録。製品だけではなくライフスタイルまで含めた提案をしている出展社が多く見受けられました。
会場ではブースの他にもボードカルチャーについてのセミナー、直接製品を購入する事が出来る即売ブースがあります。さらにプールやスケートボード用のパークを設置して各分野のプロスケーター、プロボーダーによるデモンストレーションも行われていました。来場者層はスーツを着たビジネスマンからスケートデッキを担いだ若いスケーターまであらゆる人が集結。ボードカルチャーに魅せられた人がインタースタイルに集まり、沢山のシナジーが生まれる場となっています。


ボードカルチャーを体現する5つのゾーン
今回の見所は、ボードカルチャーにまつわるシーンを5つのゾーンに区分けして来場者に向けて見て回りやすい工夫が施されていた点です。
- Surf zone
- サーフボード、スイムウェアといったサーフグッズを展示。更にデモンストレーション用の大型のプールも会場に設置。
- Skate zone
- スケートボードのデッキ、トラック、ウイール、シューズを取り扱う国内外の各メーカー、代理店が出展。
- Snow zone
- あらゆる種類のスキー・スノーボード類、機能性・保温性に富んだウェア・グローブ類を展示。
- Style zone
- 音楽・ヨコノリ・モーター系をバックボーンにもったアパレルブランドの出展。
- Mixup zone
- ボードカルチャーに対応するポータブルオーディオ、バッグ、耐水性時計などの様々な関連製品が並ぶ。
インタラクティブなイベント、セミナーの数々

インタースタイルでは来場者も体験出来るようなイベント、セミナーが多数催されていました。サーフ関係であればウェットスーツの採寸セミナー、大型プールを利用したパドルワーク・ターン講習会、SUPヨガなど。スケート関係ではプロスケーター監修のもと、スケートボードインストラクターの育成講習会が開催。また、ボディバランスチェック、リンパマッサージ、アートボード展示など、バイヤー以外の来場者も楽しめる内容でした。
出展社インタビュー
壊れたデッキを街乗り用クルーザーにリサイクル– ジーエスエムジャパン株式会社 –


今年で24年目を迎えるスケートボードブランド「ELEMENT」は、デッキを始め、アパレル、シューズ、バックパックなどを展開。ブランドの原点であるスケートボードは「PS STIX」という海外のスケートボード製造工場と創業以来から共同開発している為、最新技術を惜しみなくボードに注ぐ事ができます。そこで得たノウハウを自社だけで独占するのではなく、他のブランドにも共有する事によって業界全体の底上げを目指しているとのことでした。さらに今回はブースの半分を使い、”リサイクルデッキ”のデモンストレーションをしていました。
「ライダーが乗り捨てたボードを加工し、街乗り用のクルーザーに再利用する活動です。」と担当者は語る。業界の古くからある企業として、環境保全を根ざした運動や技術を追求する姿勢は、今後も多くのライダーに支持されるブランド、企業であり続けることでしょう。
日本初上陸!Takeda Customsを取り扱う国内最初の専門業者– hannah firm –


hannah firmは宮城県仙台市にて4年前に創業したサーフボードの専門業者です。買い付けのメインはオーストラリアのゴールドコーストで、そこからサーフボードブランドを買い付け、日本のサーフショップに卸売をする商社的な立ち位置で活躍。今回は、ゴールドコーストに住む日本人サーフボードシェイパー、Yoshiro Takedaが手がけるブランド「Takeda Customs」に製品をしぼり出展。特徴はデザイン性にあり一枚一枚がオーダーメイドで、自分だけのオリジナルボードが欲しいサーファーの為のブランドと言えるでしょう。
「色んな人にみてもらえて商談にも繋がりました。」そう話すのはhannah firm代表の福井宏行氏。それまで展示会には出展したことがなかったとの事ですが、Takeda Customsを仕入れた国内初の代理店としてより多くの人に知ってもらいたいとの意気込み、今回のインタースタイルで初出展。今度さらなる活躍が期待できます。
スポーツファッションが映えるマネキンの提案– 株式会社モードセンター –


什器のレンタル、マネキンの販売・レンタル、施工関係の仕事で創業から60年もの間活動を続けている株式会社モードセンター。特にマネキンの取り扱いがメインとのことです。
「販路が広いスポーツ業界の方に知ってもらいたくて出展を決意しました。」担当者がそう話すように、今回のインタースタイルではスポーツブランドに対して全身稼働が可能なマネキンを提案し、来場者を多く集めていました。具体的には既存のマネキンを前傾姿勢がとれる様にカスタム、スポーツマン体型にバージョンアップ。素材には通常のマネキンが強化プラスチック製なのに対して骨代わりに針金、筋肉部分にはウレタン素材を採用し、全身稼働を実現していました。現在はメンズとレディースの一型ずつでカラーは黒、ベージュ、グレーの3色展開でメーカー向けに販売。
機能性とデザイン性を両立させた腕時計ブランド” NAUTICA WATCHES”– NAUTICA WATCH(株式会社ブレインズ) –


15年前にアメリカのニューヨークから日本に上陸したブランドNAUTICA。その日本の正規代理店として株式会社ブレインズは活動しています。今回はNAUTICAの腕時計のライン“NAUTICA WATCH”のみにフォーカス。全ての品番が水深100m以上の防水性能を備える。なかでも国際信号旗という海の上の籏を使用したフラッグをモチーフにしたモデルが注目商品です。
「海」というテーマで、サーフカルチャーとのシナジーを高めていきたいと考え出展。また、防水性能だけではなく搭載している機械もメイドインジャパン、もしくはメイドインスイスというこだわりぶり。見た目も高級時計顔負けの細やかなディテール、洗練されたフォルムに仕上げられています。「セールスではなくPRが目的。より多くの人にNAUTICA WATCHを知ってもらいたい。」その意思にDJ宇治田みのる氏も賛同し、共にブースを盛り上げていました。
オーガニックなオールハンドメイド木製ボードの輸入販売– LBC株式会社 –


創業8年目となるLBC株式会社は海外からスキー、スノーボード、アウトドア用品を輸入し、国内の小売店に卸売をしている輸入販売代理店です。多くのブランドを取り扱う中、一押しはドイツ、イタリアの二つの国から仕入れているオールハンドメイドのスキー、スノーボードを作っている「good boards」というブランド。派手で攻撃的なデザインのボードを取り扱うブースが多い中、オーガニックな木目のボードが並び、Snow zoneでも一際異彩を放っていたブースは常に人で溢れていました。オーセンティックでいてスタイリッシュなgood boardsのボードはゲレンデでも注目されること間違いないでしょう。
「小売店の数は決まっているのでリピーターさんとの絆作りがメインです。」そう語っていた長谷山代表は言葉の通り、ブースに訪れた来場者に対して一人一人丁寧に接客をしていました。